各種支援

難病プラットフォームでは、各難病研究班を対象としたレジストリ構築支援や、企業と難病研究班を対象とした企業マッチングなど、以下の4つの支援を行っています。

(1)患者レジストリ構築支援
(2)ゲノム解析支援
(3)データストレージ・データバックアップ支援
(4)企業マッチング

患者レジストリ構築支援

難病プラットフォームでは、各難病研究班のレジストリ構築・運営を支援するために、以下の提供を行っています。

(1)標準文書の提供
(2)標準データ入力システムの提供

なお、難病プラットフォームにおける「患者レジストリ」とは、「難病患者に関する情報を収集して解析することで、新たな知見を見いだすことを目的とした研究」を言います。

(1)標準文書のご提供

難病プラットフォームが提供する標準文書は、研究を実施する際に必要な倫理的事項を配慮して記載したひな形で、様々なパターンの研究内容に対応することが可能な仕様となっています。

① 研究実施計画書(新規作成用)
② 同意説明文書 (新規作成用)
③ アセント文書
④ 研究実施計画書(既存の計画書の修正の手引き)
⑤ 同意説明文書 (既存の説明文書の修正の手引き)
⑥ 情報公開文書(オプトアウト)の文例
⑦ データベース構造定義書
⑧ データ収集項目の検討ガイダンス
⑨ 症例報告書
⑩ 統計解析計画書
⑪ 帳票テンプレートの例示
⑫ 研究実施に係わる標準業務手順書
⑬ 研究関連文書の版数管理手順書
⑭ データマネジメント業務手順書
⑮ データ入力システム構築と管理の手順書(標準データ入力システム利用者のみ)
⑯ モニタリング及び監査手順書
⑰ 試料・情報の収集に係わる手順書
⑱ 聞き取り調査マニュアル
⑲ EDCへのデータ入力マニュアル(標準データ入力システム利用者のみ)
⑳ 個人情報の取り扱いに係わる手順書

①~⑥は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」および「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」「改正個人情報保護法」に沿って記載されており、難病プラットフォームが推奨する中央倫理審査委員会である京都大学の「医の倫理委員会」にて承認されています。

これらの標準文書は、難病プラットフォームを利用する難病研究班へ無償で提供いたします。各種文書の作成支援を受ける場合は、別途費用が発生します。

(2)標準データ入力システムのご提供

レジストリのデータ入力を効率的に行い、データの品質とセキュリティを担保するために、難病プラットフォームでは「標準データ入力システム」を提供しております。

標準データ入力システム

① Web上で各種データを入力します。インターネットに接続できる環境があれば、パソコンにアプリケーションをインストールせずに、症例データを入力することが可能です。
② 個人情報の保存・管理も可能です。個人情報とそれ以外のデータは、それぞれ明確に分離されたデータベースに隔離保存され、独立性を確保します。
③ 難病研究班ごとにデータ収集項目をカスタマイズして設定できます。
④ 「医薬品等の承認又は許可等に係る申請等における電磁的記録及び電子署名の利用について」の要件を満たしたシステムです。
⑤ 入力したデータを保存するデータベースサーバーは、セキュリティ・堅牢性レベルの高いサーバーです。
⑥ 災害時やリカバリ対策として、遠隔地に設置されたサーバーへのバックアップ体制を整備しています。

※標準データ入力システムを利用する場合は、費用が発生します。

ゲノム解析支援

難病プラットフォームでは、以下のゲノム解析サービスを提供することで、各難病研究班へのゲノム解析支援を予定しています。

① 全ゲノム解析による疾患関連遺伝子の探索において必須の、日本人の遺伝的多様性を加味して選択されたDNA検体を用いた標準的全ゲノム参照配列の提供(開始当初は約3,000検体分、研究事業の進捗に応じて検体数を増やす予定)。
② 各難病研究班で実施された難病患者の全ゲノム配列データの精度向上のための、上記の参照配列とのジョイントコールの実施。
③ 患者の全ゲノム配列から疾患関連遺伝子変異の候補を迅速かつ高精度に抽出可能なバイオインフォマティクスパイプラインの提供。

データストレージ・データバックアップ支援

難病プラットフォームはAMEDにおける公的データベースとして位置付けられています(https://www.amed.go.jp/content/000060867.pdf)。難病プラットフォームを利用する研究班の臨床情報やゲノム情報等を難病プラットフォームとシェアリングすることでデータストレージやデータバックアップとして利用していただくことが可能です。

また研究班側が希望する場合には他の研究班や企業とのデータシェアリングを行うことができます。難病プラットフォームとのデータシェアリングには制限共有、制限公開、非制限公開のパターンがあります(→データシェアリングについて)。どのパターンに設定するかは研究班側で規定することができます。本支援をうけるためには研究計画書(プロトコル)や同意説明文書に難病プラットフォームとのデータシェアリングについて記載されていることが必要です。詳細は難病プラットフォーム事務局へお問い合わせください(info@raddarj.org)。

企業マッチングの支援

研究班側から製薬企業等へのアカデミアシーズの導出や共同研究開発をご希望の際には、企業マッチングについてをご利用下さい。

連絡先:matching@raddarj.org

各種支援を受けるには

上記支援について希望する場合は難病プラットフォームとの個別相談をお申し込みください。詳細は以下へお問い合わせください。

連絡先:info@raddarj.org