| 項目 | 内容 | |
|---|---|---|
| 事業名 | 難治性疾患政策研究事業 | |
| 研究課題名 | 神経核内封入体病（Neuronal Intranuclear Inclusion disease :NIID)の疾患概念確立および診断基準作成に関する研究 | |
| 研究代表者名 | 曽根淳 | |
| 研究代表者の所属機関名 | 国立病院機構鈴鹿病院 | |
| 研究対象疾患名（または疾患領域） | 神経核内封入体病 | |
| 研究のフェーズ | 病態解明研究;シーズ探索研究;疫学研究;ゲノム・オミックス解析研究 | |
| 研究概要 | 神経核内封入体病（Neuronal intranuclear inclusion disease:NIID)は、核内封入体が神経系および一般臓器の細胞核に広く出現し様々な程度で神経細胞が脱落するといった、共通する病理学的特徴によって定義されてきた神経変性疾患である。主となる臨床症候が多様であったため生前診断は困難であったが、皮膚生検組織からNIIDの診断が可能である事が報告された以降は、診断される患者数が飛躍的に増加している。しかし、現時点ではまとまった疫学的な調査は発表されておらず、患者数なども予測ができない状況である。 我々は、NIIDの臨床像を解析するとともに、NIIDの原因遺伝子探索研究を進めた結果、原因遺伝子がNOTCH2NLC遺伝子のGGCリピート配列の伸長であることを同定した。これらの研究成果をもとに、NIIDを臨床的、病理学的、および遺伝子解析により確実に診断し、臨床像を検討のうえ、NIIDの診断基準および重症度分類を作成する。現在、研究代表者が所属する国立病院機構において、NIIDの全国的な疫学調査を行う研究を計画しており、これを中心として全国からの症例の集積を行う計画である。2019年度は主に症例の蓄積を行い、2020年度に臨床データの解析から診断基準、重症度分類の立案、作成を計画している。本研究によって、我が国におけるNIID患者数などの疫学的な実情が明らかとなり、NIIDの診断基準が作成されることにより、臨床の場面においてNIIDの正確な診断が可能になることに加え、他の認知症を呈する疾患との鑑別診断が正確になる。特に、高齢で認知症を呈し、MRIで白質脳症が認められるNIID患者が増加している現状を考慮すると、頭部MRI画像で白質脳症を呈する疾患、例えば、大脳の慢性的な虚血により発症するとされるBinswanger病、副腎白質ジストロフィー（指定難病20）、CADASIL（指定難病124）、HDLS(指定難病125)などといった疾患との鑑別診断がより正確に行える。それぞれの患者に対して的確な治療、ケアを行うことに寄与できるとともに、その先にある治療法開発、臨床試験についても寄与できる。さらに、現在臨床情報の蓄積がないNIIDという難病について、患者対して疾患の情報提供が可能になることに加え、有効な治療法、ケアの開発につながる成果が得られる。 | |
| レジストリ情報 | ||
| 対象疾患/指定難病告示番号 | 神経核内封入体病 | |
| 目標症例数 | 350 | |
| 登録済み症例数 | 140 | |
| 研究実施期間 | 2019年4月～2021年3月 | |
| レジストリ名 | ||
| レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;試料採取;遺伝子解析研究;登録患者への情報提供;主治医への情報提供 | |
| 調査項目 | ||
| 第三者機関からの二次利用申請可否 | 不可 | |
| 二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
| レジストリURL | ||
| バイオレポジトリ情報 | ||
| 生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA;組織;細胞 | |
| 収集サンプル数 | 140 | |
| 外部バンクへの寄託 | ||
| 外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
| 外部からの使用申請への対応 | ||
| 検査受け入れ情報 | ||
| 1 | 検査内容／対象疾患名（あるいは領域名）／指定難病告示番号 | 皮膚組織免疫染色／神経核内封入体病／ |
| 検査方法 | 病理学的検査 | |
| 検査実施場所 | 研究室内 | |
| 保険収載の有無 | なし | |
| 検査実施費用の確保方法 | 機関（病院等）からの支援;研究費（文部科学省の科学研究費）;その他（財団からの援助） | |
| 検体検査結果の利用内容 | 診断;遺伝カウンセリング | |
| 検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
| 検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
| 相談方法 | https://suzuka.hosp.go.jp/section/treatment.html | |
| 2 | 検査内容／対象疾患名（あるいは領域名）／指定難病告示番号 | NOTCH2NLC遺伝子検査／神経核内封入体病／ |
| 検査方法 | 遺伝子解析 | |
| 検査実施場所 | 研究室内 | |
| 保険収載の有無 | なし | |
| 検査実施費用の確保方法 | 機関（病院等）からの支援;研究費（文部科学省の科学研究費）;その他（財団からの援助） | |
| 検体検査結果の利用内容 | 診断;遺伝カウンセリング | |
| 検体検査の品質・精度管理 | 研究として実施 | |
| 検査または検査結果に関する相談の受け入れ可否 | 研究班で受け入れ可能 | |
| 相談方法 | https://suzuka.hosp.go.jp/section/treatment.html | |
| 担当者連絡先 | ||
| niiddiagnosis●gmail.com | ||
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