項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 早老症ウェルナー症候群の症例登録システムの構築・運営に基づくデータ集積とエビデンスの創生 | |
研究代表者名 | 横手幸太郎 | |
研究代表者の所属機関名 | 千葉大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | ウェルナー症候群 | |
研究のフェーズ | 病態解明研究;エビデンス創出研究;疫学研究 | |
研究概要 | 【研究の背景】ウェルナー症候群(WS)は思春期以降に発症し、悪性腫瘍や動脈硬化のため40代で死亡する遺伝的早老症である。新しい代謝疾患治療薬、悪性腫瘍の早期発見治療が奏功し、生命予後が改善傾向にあることが全国調査により示唆された。しかし根本治療法は未確立のため、難治性皮膚潰瘍により感染や下肢切断を高率に併発し、寿命延長に伴い造血系悪性腫瘍の増加など、新たな課題を生じている。平成29年度に全国疫学調査を行い、新規確定症例116名、疑い症例51名、過去通院確定症例153名を把握し、総計320名の患者の存在を明らかにした。我々は症例登録システムを構築し、確定症例報告施設にレジストリ登録を依頼し、32施設が参加している。 【目的・ねらい】レジストリの症例データをもとに、WS診療に関わるクリニカルクエスチョンを解決し、診療ガイドライン改訂に資する良質なエビデンス構築を目標として、症例登録システムを運営する。疾患プロファイル・自然歴情報を取得し、全国規模での症例フォローアップを通じて疾患予後を把握し、新たな治療法の開発へ結び付ける。臨床試験への症例募集にも活用する。レポジトリとしてiPS研究および老化拠点課題との連携をはかる。これにより症例や検体を用いた病態解明および治療法開発を目指す。 【特色・独創性、類似研究に対する優位点、国際的にみた必要性】 日本の推定WS患者数は約2,000名、世界の報告の6割を占め、我が国の有病率が著しく高く、我が国以外で研究遂行は困難である。これまで難治性疾患政策研究事業により、25年ぶりのWS診断基準改訂と世界初の診療ガイドライン作成を成し遂げており、本研究課題の症例登録システムの成果をそのまま改訂作業に活用し、診療の質向上と患者の予後改善に貢献することができる。すでに全国調査により705症例の患者情報を捕捉(既死亡例を含む)、患者を診療する国内医療機関とネットワークを築きつつあり、その基盤を活かして症例登録システムの運営、更なる登録患者数の増加を実現できる。 【期待される成果・将来展望】 本研究の成果を通じて日本のWSの疾患プロファイル・自然歴・予後を継続的に調査し、患者データの精度向上と有効活用、医療体制の整備を実現できる。適切な診療を享受できていない患者を救い出すとともに、診療の質向上を通じて患者の予後改善と社会復帰を支援することができる。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | ウェルナー症候群/191 | |
目標症例数 | 200 例 | |
登録済み症例数 | 48 例 | |
研究実施期間 | 2018年4月~2021年3月 | |
レジストリ名 | ウェルナー症候群レジストリ | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;疫学研究;治験またはその他の介入研究へのリクルート;試料採取;バイオマーカーの探索;登録患者への情報提供;主治医への情報提供 | |
調査項目 | 患者背景、診断名、家族歴、血液検査、身体所見、治療薬 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 申請内容に応じて判断 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | https://www.m.chiba-u.jp/dept/clin-cellbiol/werner/registry/ | |
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;組織;細胞;尿;便 | |
収集サンプル数 | 20 | |
生体試料の登録例数 | 20 | |
DNA登録例数 | ||
全ゲノム解析済み症例数 | 0 | |
全エキソーム解析済み症例数 | 0 | |
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 申請内容に応じて判断 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
担当者連絡先 | ||
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