項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 多発性硬化症における治療選択バイオマーカーの確立 | |
研究代表者名 | 中辻裕司 | |
研究代表者の所属機関名 | 国立大学法人富山大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 多発性硬化症 | |
研究のフェーズ | バイオマーカー・診断薬の開発研究 | |
研究概要 | 多発性硬化症(Multiple Sclerosis : MS)の疾患修飾薬の選択肢が年々増え、本邦でも2000年のインターフェロンβ(interferon-β:IFNβ)の認可以降、フィンゴリモド、ナタリズマブ、グラチラマー酢酸塩(glatiramer acetate:GA)フマル酸ジメチルが使用可能となった。2017年のガイドラインにおける治療薬の選択に関しては、長期安全性と有効性の観点から、ベースライン薬(IFNβとGA)で開始し、治療効果を判定後不十分な場合には、ベースライン薬の中での切り替えや、第二選択薬(フマル酸ジメチル、フィンゴリモド、ナタリズマブ)などより高い治療効果が期待できる薬へ段階的に切り替えるescalation therapyが基本とされている。しかしながら治療効果を予測し、有効な疾患修飾薬を使い分けるための治療選択バイオマーカーは世界的にも皆無である。 我々は、これまで免疫セマフォリンSema4Aにバイオマーカーとして着目し、Sema4A測定キットを独自に開発して全国の神経内科診療施設からホームページで血清と患者情報を募り、血清Sema4A高値例が低値例と比較してインターフェロン抵抗性を示すことと(2017年多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン, 中辻, 奥野ら. J Immunol. 2012)、高値例に重症例が多いことを明らかにしてきた。MSにおけるSema4A測定は、治療反応予測マーカーとして臨床活用できる可能性があるが、広く治療選択に使用するためには、Sema4A高値例のIFNβ以外の治療薬への反応性の評価がまだ確認されていない。本研究では、複数のMS診療専門施設においてグラチラマー酢酸塩、フマル酸ジメチル及びフィンゴリモドを使用しているMS患者の血清Sema4A測定を行って、高値例と低値例のこれら疾患修飾薬に対する効果を比較することにより、血清Sema4Aを治療選択バイオマーカーとして確立する。現在MS治療においては高次脳機能を保ち学業や就業の支障を減らすことが目標になっているため、BICAMS (Brief International Cognitive Assessment for MS)等のバッテリーを用いて認知機能障害評価を併せて行う。 | |
レジストリ情報 | ||
なし | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清 | |
収集サンプル数 | ||
外部バンクへの寄託 | ||
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
検査受け入れ情報 | ||
なし | ||
担当者連絡先 | ||
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