項目 | 内容 | |
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事業名 | 難治性疾患実用化研究事業 | |
研究課題名 | 先天性糖鎖異常症のバイオマーカーの探索と診断法の確立 | |
研究代表者名 | 村上良子 | |
研究代表者の所属機関名 | 大阪大学 | |
研究対象疾患名(または疾患領域) | 先天性糖鎖異常症 | |
研究のフェーズ | エビデンス創出研究 | |
研究概要 | 先天性糖鎖異常症(CDG)は狭義にはN結合型糖鎖の合成異常を指すが、現在はGPIアンカーやO結合型糖鎖やグリコサミノグリカン(GAG)、糖脂質など糖鎖異常全般を加えてPMM2-CDGのように原因遺伝子-CDGと記載する。137種の疾患が知られているが当研究班が立ち上がるまでは、CDGの研究班はなく患者数も不明であった。共通の症状を示す例も多く一つの疾患グループとして扱い、診断法や治療法を開発するべきである。 本研究で解決する課題は以下のとおりである。 1.本邦でCDGと診断されている患者の人数、症状と診断、治療の状況の把握 2.網羅的な遺伝子解析にてCDG疑いとされた患者数と機能解析による確定診断の有無の把握。 3.未診断のCDGのスクリーニング方法の確立 4.137種の遺伝子の病的異常によるそれぞれの症状や検査の特徴について臨床データを収集する。 これらを解決する為に 1.約1400の医療機関にアンケート調査を実施し591件の回答を得たが、先天性GPI欠損症(IGD)、CDGともにそれぞれ阪大、母子医療センターで診断し把握している症例にほぼすべて含まれていたことから、新規患者の探索には積極的なスクリーニングが必要であることがわかった。 3.質量分析、フローサイトメトリー(FACS)、遺伝子パネル解析による確定診断というスクリーニング体制を現在運用している。 全国的なスクリーニングをさらに進めるとともに診断基準の作成を行う。スクリーニング体制を持続可能なシステムにするため、必要項目を準備し保険収載を目指す。 2. 今年度はIRUDとの連携を予定しており、集積例の中からCDGの既診断例および疑い例の機能解析を実施する。これらを疾患データベースに集積して特徴を抽出し診断基準に反映させる。 日本における糖鎖研究は世界をリードしており、生合成酵素の多くは日本の基礎研究者によって同定されているが、その欠損症の診断や治療に関わる研究は海外から大幅に遅れを取っている。診断・治療法の開発には基礎分野との連携が必要である。今年度は糖脂質合成異常、GAG合成異常の研究者とCDGに興味を持つ臨床医を協力者に迎え、臨床分野と連携したCDG研究を進めていく。 | |
レジストリ情報 | ||
対象疾患/指定難病告示番号 | 先天性グリコシルホスファチジルイノシトール欠損症/320, 先天性グリコシル化異常症 | |
目標症例数 | 100 例 | |
登録済み症例数 | 8 例 | |
研究実施期間 | 2019年10月〜2022年3月 | |
レジストリ名 | 先天性糖鎖異常症(CDG)患者登録票 | |
レジストリの目的 | 自然歴調査;患者数や患者分布の把握;治験またはその他の介入研究へのリクルート;試料採取;バイオマーカーの探索 | |
調査項目 | 診断名、家族歴、出生情報、臨床情報、遺伝子変異情報 | |
第三者機関からの二次利用申請可否 | 不可 | |
レジストリの企業利用について | 企業が利用することについては、患者の同意を取得していない | |
二次利用申請を受けた場合の対応方法 | ||
レジストリURL | ||
バイオレポジトリ情報 | ||
生体試料の種類 | 血漿・血清;DNA;細胞;髄液;尿 | |
収集サンプル数 | 32 | |
生体試料の登録例数 | 32 | |
DNA登録例数 | 109 | |
全ゲノム解析済み症例数 | 4 | |
全エキソーム解析済み症例数 | 109 | |
外部バンクへの寄託 | なし | |
外部からの使用申請の受け入れ可否 | 不可 | |
外部からの使用申請への対応 | ||
担当者連絡先 | ||
大阪大学 村上良子 yoshiko●biken.osaka-u.ac.jp |
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